未知なる世界に飛び込むバラニー
何でもトップバッターとして率先してあらゆることを経験したアシュヴィニーは、次のナクシャトラ、バラニーとして、遂に人間にとって究極の未知の世界・死を一番最初に経験します。
え、最初から2番目のナクシャトラなのに、もう死ですか。展開早すぎ。と思いますが、ある流派ではナクシャトラは火(文明)が生まれたクリッティカーから始まりバラニーで終わると考えられているので、ここで死が登場するのかもしれません。また、メタファーとしての死とも考えられ、「何かの完全なる終わり」や「死にそうになった体験」を意味します。人間にとっては生まれた時から死がつきまとう、という意味でもあるかもしれません。
『死』がテーマなので、バラニーにまつわる神様は死神ヤマです。ヤマはもともと人間でしたが、初めて死を経験した者として神格化されました。黄泉の国には私たちの先祖が住んでいるので、ヤマはご先祖様のまとめ役として君臨しています。また、ヤマは徹底的に正義を貫き、正義のために戦う者として知られています。そのため、バラニーナクシャトラを持つ人の中には、裁判官や弁護士、社会運動家になる人もいます。
また、「死にそうな経験」からバラニーは出産にも関連づけられます。出産は創造性にも繋がり、バラニーのナクシャトラ支配星金星と牡羊座支配星火星の組み合わせも相まってクリエイティブな世界で活躍する人もいます。
バラニーを持つ有名人:ジョージ・ルーカス
映画『スター・ウォーズ』シリーズの監督ジョージ・ルーカスは、アセンダント・水星・金星をバラニーにお持ちです。彼は映画を作る前まではレーサーになりたいと車に熱中していましたが、高校生の時に車事故で死にかけ、車への興味をなくし、別の趣味映画の道に進みました。この大事故で入院していた時、ルーカスは今後の人生を変えようと決断したと言います。
ルーカスのように、バラニーを持つ人の中には死に直面する体験をし、それによって人生観が変わるということも十分あり得ます。また、牡羊座は冒険好きで、バラニー・ナクシャトラ支配星金星はラグジュアリーや車を表すので、ルーカスがレーサーを目指していたというのも、あり得る話です。
金星+火星の組合せ=バラニー
チャートの中にバラニー・ナクシャトラがなくても、もし火星と金星が強い相互関係にあれば、バラニーと同等の影響をその人物にもたらします。
環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリのチャートには、バラニーに位置する惑星はないですが、ヴィシャカー・ナクシャトラに位置する火星と金星が星座交換していることにより相互関係が生まれ、バラニーのような効果が生まれています。ヴィシャカーはもともとバラニーの対になるナクシャトラで、対の位置にある同士は似た意味を持つため、グレタが社会運動のリーダーとして活躍しているには納得がいきます。
バラニーは恐れを知らず、地の果てまでも飛び込んで大義のために戦うことができるのです。