現在(2022/8)アマゾン・プライムにて、映画『インディ・ジョーンズ』シリーズが無料で視聴できたので、超久々に見ました。
私はユニバーサル・スタジオのアトラクションがきっかけで洋画好きになり、『インディ・ジョーンズ』に子供の頃ハマってました。(その他、『ターミネーター』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』なども!)将来はインディのように考古学者や冒険家になって世界を旅したい!なんて思っていましたが、まさか、『インディ・ジョーンズ』のもう1つのテーマ:オカルトの世界に進もうとは・・・しかし、今改めて映画を見返すと、子供の頃の興味が今に繋がっているんだなと妙に納得しました(笑)
さて、この映画はインド占星術で使うナクシャトラの理解にとても役立つので、特徴的な2つのナクシャトラに絡めて紹介します。
バラニー・ナクシャトラ
2022年8月から2023年1月までラーフが牡羊座バラニーを通過中なので、この時期に『インディ・ジョーンズ』を鑑賞して優雅な一時を堪能しましょう。
バラニーを司る神様は黄泉の国の支配者となったヤマですが、黄泉の国には先祖が眠っているので歴史や遺跡と縁があります。そして、このヤマは太陽神の息子でもあるため、黄金や財宝にも関りがあります。遺跡からのお宝発掘は映画シリーズのメインテーマです。
古代では太陽はどの地域でも神として崇められていましたが、特にそのイメージが強いのは古代エジプトではないでしょうか。古代エジプトの太陽神はラーです。
そして、記念すべきシリーズ第1作目『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』でインディは、『旧約聖書』に記されている、十戒が刻まれた石板を収めた箱=聖櫃を探しにエジプト・カイロ近郊のタニスの遺跡に向かいます。そしてその箱の在処を見つけるために、太陽神ラーの杖飾りを使います。
この箱を狙う者はもちろん他にもいて、それがナチスだったり、ナチスに協力したふりをして自分の手柄にしたい別の考古学者だったりします。『インディ・ジョーンズ』の時代設定が第1次・第2次世界大戦頃でナチスが台頭していた時代であったため、敵として1作目と3作目に登場します。
ナチスが神聖なる秘宝を利用して世界を乗っ取ろうとしているという、なんとも魔術的で陰謀論的な雰囲気がありますが、もしかしたらアドルフ・ヒトラーは本当にそういう人だったのかもしれません。というのも、金星と火星が7室でバラニー・ナクシャトラに位置していたからです。ナチスのシンボルの卍(ハーケンクロイツ)がもともと古代のヒンドゥー教や仏教、また西洋で幸運の印として使用されていた話は有名です。ナチスを敵として映画に登場させたのは「さすが!」と思ってしまいました。
このシリーズの監督はスティーブン・スピルバーグですが、原案者は『スター・ウォーズ』シリーズの監督ジョージ・ルーカスです。ルーカスは月をバラニーにお持ちですが、彼の趣向が随所反映されているのがよく分かります。彼は一度バイク事故で死にかけた経験から死生観を持つようになりましたが、『生と死』のテーマに惹きつけられるのがまさにバラニーです。
ウッタラ・ファルグーニー・ナクシャトラ
私は基本乙女座が大好きなのですが、その由来は『インディ・ジョーンズ』とウッタラ・ファルグーニー(略:Uファルグーニー)にあるかもしれません。主人公のインディを演じたハリソン・フォードのアセンダントはUファルグーニーです。そして、3作目にインディの父親役で登場したショーン・コネリーは月と水星をUファルグーニーにお持ちです。なんて最高な親子コンビのキャスティングでしょう!(ナクシャトラはDNAのようなものなので、親子で同じナクシャトラを持つのが一般的です。)インディ・パパはもうお年寄りで、「ペンは剣よりも強し」タイプなのでアクションシーンに加担しませんが、インディは、パパが昔、初代ジェームズ・ボンドだったことは知っていたのでしょうか?多分知らないでしょう(笑)
このジョーンズ親子のキャラがUファルグーニーをよく表しています。このナクシャトラも太陽との繋がりがあるので、自然な自信を持ち、真実を追い求め、女性からモテモテでもロマンスよりもロマンを最終的に選びます。
インディの言動で面白いのが、魔術とかオカルトに詳しくその現象を実際に目の当たりにしているのに、「失われた都市や埋もれた宝など存在しない」とさり気なく否定している点です。Uファルグーニーが位置する乙女座は現実主義者なので、誰もが客観的に目にできる事実のみを受け入れようとする傾向にあります。そうは言いながらも、事実を追及して真理に辿り着いてしまうのが乙女座さんの特徴だったりもします。
そしてたった一つの事実(後に繋がる真実)のために、その他のことが疎かになってしまう傾向にあります。例えば、インディは1作目で、恋人と秘宝のアークを奪っていった敵に対し「女を渡さなければ、アークを吹っ飛ばす!」と言います。それに対して敵の考古学者はこう言います。「考古学者の君にそんなことができるものか。人間は歴史を横切っていくだけの存在だが、アークは歴史そのものだ。」そして確かにインディはアークを破壊することはできませんでした。これはUファルグーニーが自分の大切な人を気にかけていないというわけではなく、知的好奇心や知的自尊心が人並み以上に強く働くからにあります。そしてこの傾向は、インディ・パパにも見られました。(ちなみに、インディ・パパは別の映画『薔薇の名前』で似たような役を演じています。興味があれば、ぜひ。)
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『インディ・ジョーンズ』に登場するヒロインたちとインディの関係性や、インドが舞台の2作目のテーマ:悪魔崇拝と女神カーリーのこととか、随所登場する蛇たちとか、いくらでもインド占星術の観点で考えられるのですが、今回はバラニーとUファルグーニーのみに絞って見てきました。
これから映画をご覧になる方は、ぜひ参考にしてみて下さい♡
この機会にインド占星術を学んでみよう!という方は、オンライン講座はいかが?