豪華絢爛な世界へようこそ
モエ・エ・シャンドンを素敵なキャビネットに飾る彼女。
「ケーキを食べればいいじゃない」なんて言って、マリー・アントワネットのよう。
フルシチョフとケネディのための、お抱え療法。
彼女に誘われたら、断れるものか。
こんなオシャレな歌詞の名曲『キラー・クイーン』を始め、数々の名曲を作曲した、伝説のロックグループ『クイーン』のフロントマン、フレディー・マーキュリー。
フレディーの太陽は獅子座プルヴァ・ファルグーニーに位置していますが、彼のように固有名詞をふんだんに使って文体をキラキラさせるのが得意な人は、大抵、アセンダントか惑星の何かしらがこのナクシャトラにあると見て、ほぼ間違いありません。
例えば日本人だと、作家・三島由紀夫の月がプルヴァ・ファルグニー(以下、『Pファルグニー』と省略)に位置します。
フレディーから見るプールヴァ・ファルグニー
というわけで、今回は、フレディーを主に例として、このナクシャトラを読み解いていきます。
Pファルグニーの性質を一言で言えば、「贅沢」でございます。
藤原道長がこのナクシャトラを持っていたかは知りませんが、「この世をば、我が世ぞと思う〜」ほどに、贅の限りを尽くして、豪華絢爛な世界を心ゆくまで堪能しようとするのです。
パリピ、宴会大好き。人との交流、とっても大事。家族も、友達も大切。せっかくだったら、何でも、良いものを食べて、良い服を着た方がいいよね。あぁ、居心地が良いって、なんて素敵なんでしょう・・・
という状態になるか、もしくはそう目指すのがPファルグニーです。
人間関係を大事にする一方、自分自身のための贅沢を大事にし、かつ、もともと自信家なため、自然とグループの中で目立ち、リーダ的存在になる場合もあります。
フレディーの生活スタイルは、まさにPファルグニーを地で行くようで、パーティーや美しいものが大好きで、とにかく人に囲まれていたいタイプだったようです。
また、見てそのままの通り、フレディーはグループの中で力量を発揮しましたが、それはある意味、一人での活動はあまり向いていない、ということにもなります。
事実、フレディーは『クイーン』が世界的バンドとして活躍した後、ソロアルバムを制作しましたが、商業的には必ずしもヒットはしませんでした。このように、Pファルグニーは、チーム内での活躍の方が向いています。
また、Pファルグニーは物質的な豊かさを重視しがちですが、実は伝統的なものや精神性、そこから広がって目に見えない世界やマジックに惹かれやすいのです。
フレディーは、ライブの締めに流すイギリス国歌にのせて、王冠とマントを身につけ登場したり、オペラやバレエなど伝統芸術が好きだったり、最大のヒット曲『ボヘミアン・ラプソディー』では、「ビスミッラー」といった宗教的ワードを含めたりしています。
獅子座は王の象徴であるため、Pファルグニーも自然と王族・貴族的な型にはまります。王族は何よりも伝統や先祖、神の存在を大事にするため、Pファルグニーも、そういった存在に敬意を払うのです。
(この特徴は、同じく獅子座に位置するPファウグニー1個前のナクシャトラ、マガにも言えます。)
プールヴァ・ファルグニーの問題点
こんなPファルグニーに問題があるとすれば、『裸の王様』になる可能性が少なからずある点です。
徹底的な美や心地よさの追求は、耽美主義や快楽主義に繋がり、度が過ぎると、周囲から見て、ただの悪趣味になります。退廃的、デカダンスと言われるかもしれません。また、賭け事が好きだったりするので、それで色々失ってしまうリスクもあります。
そして、基本的に人を信用しすぎるところがあるため、少し用心しないと裏切りに遭うこともあります。さらに、円満な恋愛や結婚生活がPファルグニーにとって重要なため、上手くいかない時は、フレディーが『永遠の誓い(It's A Hard Life)』で歌うように、「自由なんていらない。失恋の傷心を持って人生を生きる意味なんてない」というようになってしまうため、その点に気をつけた方が良いかなと思います。
因みに。
映画『ボヘミアン・ラプソディー』でフレディーを演じてアカデミー賞を受賞した俳優ラミ・マレックは、プールヴァ・ファルグニーの月をお持ちです。
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