愛されキャラのローヒニーと、くまのプーさん
ローヒニーについて考える時、私はディズニーのくまのプーさんを最初に思い浮かべます。
100エーカーの森に仲間たちと楽しく暮らすプーさんは、ハチミツが大好物。美味しいものには目がありません。
遊びが大好きで、想像力豊か。詩的な“プーさん語録"もたくさんあります。
何より、愛くるしくて、皆から、特に親友のクリストファー・ロビンから愛されるキャラ。そして、プーさんも、クリストファー・ロビンから愛されていると、ちゃんと分かっているのです。
ここに書いたプーさんの特徴が全て、ローヒニーの良い面に当てはまります。
牡牛座はもともと、プーさんのように、のんびり屋で、居心地の良さを追求する快楽主義者というイメージがありますが、特にローヒニーにおいて、その特徴が強まります。
ロヒーニーな人は、五感に触れるセンス - 触り心地や、耳触りの良さ、食感、全て - というものをとても重視します。
例えば、服のチョイスであれば、デザインだけではなく、生地の感触に対してもこだわりたいのです。上質なものを追い求める結果、高価なものを選択してしまうこともありますが、必ずしも、成金主義者のように、とにかく値段が高いものが欲しい、というわけではありません。例え安いものでも、自分が納得できるくらいに質が良ければ、自分のお気に入りになるのです。そういった意味で、地に足がついていて、単純であるのです。
月と金星コンビネーションが持つ意味
インド占星術的視点で見ると、牡牛座の所有者は金星であり、ローヒニー・ナクシャトラの所有者は月であるため、金星と月のコンビネーションとなります。
占星術に登場する惑星の中で、月と金星は水のイメージに繋がるため、女性的とされます。そのため、この2つが一緒になってできたローヒニーは、27個のナクシャトラの中で一番、女性に対するイメージが反映されたものになり、「愛される」「心地よさ」「ロマンティック」などの形容詞が当てはまるのです。
また、月と金星は夜輝くため、北の方角(=夜中)を示す4ハウスに位置する時、一番効力を発揮します。4室は母親以外に、想像力・クリエイティビティー、睡眠中の夢を表します。そのため、月と金星が一緒になったローヒニーは、想像力豊かな詩人やアーティスト、表現者が多いです。
夢見る男性の女性像は、優しくて、か弱くて、守ってあげたい存在・・・というのがあるかもしれませんが、実際は、女性の世界はタフで、嫉妬にまみれているのです。(確か、美輪明宏さんがそんなこと言っていたような。。)
数あるインド神話のある一節では、金星はラーフやケートゥなど魔族を引き連れて、死者を蘇らせ、正義とされる神々に戦いを挑む群のリーダーとされています。(意訳含みます。)
そして月は、インド神話では美しい王子様として描かれることもありますが、この美男子が傲慢なのです。自分のアドバイザーである木星の奥さんと浮気をして、木星さんに「妻を返してください」と泣きつかれた時、「君の奥さんは、僕に魅力を感じて、勝手に僕の方に近づいてきたのさ。彼女が君の元へ帰りたかったら、そうしてるだろうよ」と言い放ったのです。
これらの月と金星の神話が語るように、ローヒニーは、時に傲慢にもなり、そして、戦争さえも起こしてしまうのです。
愛らしいプーさんは過去のものとなり、大人に成長した今となっては、トロイア戦争のヘレナのようです。
絶世の美女ヘレナは、スパルタ王妃でありながら、トロイアのパリスと駆け落ちして、男たちの闘争心を掻き立て、戦争にまで発展させました。映画『トロイ』では、「私のせいで戦争になるなんて・・・」と嘆いてますが、心の奥底では、「私って罪な女♡」と自分に酔っているかもしれません。そして、そんなヘレナに、「何よ、あの子」と嫉妬や疑念を向ける人々も多いのです。
しかし、ローヒニーな人たちは、立ち回りが上手です。トロイアが陥没しても、ヘレナは無事避難し生き延びました。結局のところ、周りから嫉妬されるのは、それだけ自分が多くのものを持っているという証拠であり、仕方ないことでもあるのです。
ここまで読むと、ローヒニーは女性にしか当てはまらないのかと思う方もいるかもしれないですが、もちろん男性にも当てはまります。男性でもアーティスティックになったりしますし、ビジネスにも向いています。また、詳細は書きませんが、月や金星は食物や土地・自然にも関係があるため、農業関連にも向いていたりと、可能性は多岐に渡ります。
ローヒニーのクリエイティブ性と強かさを活かしたい方は、インド占星術鑑定で自分の持ち味を再確認しましょう。